派遣薬剤師で働いてみよう!|求人探しの注意点

派遣薬剤師も知っておきたい薬剤医療情報を解説しています

 

抗がん剤曝露対策協議会とは


抗がん剤曝露対策協議会とは

2014年6月、抗がん剤曝露対策協議会が本格的な活動を開始しました。抗がん剤曝露の危険性と対策を、医療現場に周知徹底させることが目的です。抗がん剤による汚染は深刻なものがあり、日本病院薬剤師会の調査によれば、 参加したすべての病院で、ほとんどの職員に被爆が確認されたという事情があります。

抗がん剤として代表的なシクロホスファミドは、もともと毒ガスとして開発された物質です。これに限らず多くの抗がん剤は、DNAの合成を阻害することで、がん細胞の増殖を抑制します。しかし同時に、健康な細胞にも悪影響を与えます。 急性の症状としてはアレルギー反応や下痢・嘔吐・息切れ・頭痛・意識消失など、そして曝露が続けば白血病や膀胱がんなど、いわゆる二次がんの危険性が高まってきます。

曝露の危険は抗がん剤の調整時に始まります。現在では抗がん薬無菌調製ガイドラインが存在し、薬剤師が安全キャビネット内で調整することが多いのですが、そうでない場合には薬液がこぼれたり、エアロゾルが発生することがあります。 もしも薬液が一滴でもこぼれたら、その後の努力はすべて無駄に終わります。次に抗がん剤の搬送や保管の過程で容器が破損するリスクがあります。投与の際に漏れる可能性も皆無ではありません。さらに廃棄した器材から薬液が漏れたり、 患者の排泄物から曝露する危険もあります。このように考えると、抗がん剤曝露を防止するには、医療現場のスタッフ全員が高い意識を持ち、一滴も漏らさぬように努めることが不可欠であると分かります。

派遣薬剤師であっても、曝露対策には積極的な役割を果たすことが期待されます。抗がん剤曝露対策協議会には、薬剤師の代表が副理事長の位置を占めていますが、もともと曝露防止の必要性は、薬剤師が最もよく認識していたと言えます。 従来、医師や看護師の中には抗がん剤曝露のリスクに対する認識が十分でない人も多く、そのことが今日の事態を招いたともいえます。スポット派遣などの形で働く派遣薬剤師は、自分の仕事をこなせば終わりと考えている方があるかもしれませんが、 むしろ曝露対策の面で自ら声を上げていく必要があるでしょう。抗がん剤曝露対策協議会は医師・看護師・薬剤師が一致協力し、医療スタッフの健康被害を防ぐことが目的です。 今後は医療現場での教育研修を充実させると同時に、調査・研究データを積み重ねて、いっそう有効な曝露対策を推進するとしています。